『風姿花伝~天下のエモーション』 が受賞した!

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Geienneffe Editore s.a.s.

 以前弊誌でご紹介した、日本の「能」とイタリアの「Teatro」(テアトロ=演劇)を結んで作り上げた舞台『風姿花伝~天下のエモーション』が、賞を受けた。「Teatro Nudo di Teresa Pomodoro」が主催する国際コンクールにおいて、審査員部門の一位に見事輝いた。

 『風姿花伝~天下のエモーション』は、ミラノの「Asian Studies Group」の処女作である。当グループ代表のパオロ・カッチャート氏、そしてピエラ・ロッシ氏によって制作されたオリジナルの舞台であり、様々なジャンルで活躍する日本人アーティストとイタリア人アーティストが、ダンスと歌、楽器を通して男女の感情の機微を表現する。それは恋愛感情に限らない。異文化の中で一人の男性に出会った主人公(女優のNana Funabiki演じる)の心の動きが、うまく表されている。

 日本人歌手によるしっとりとした歌曲に聞き入っていると、和太鼓の勢いある演奏が始まり、会場はあっと言う間に日本独特のリズムの渦に巻き込まれていく。しばらくすると今度は、静かなピアノの世界に入っていくのである。移り変わる音楽をバックに、日本の少女が、見知らぬ世界をさまよう。

文・Natsu Funabashi
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