男子バレーボール

世界を感動させた名勝負

Scritto da:

Geienneffe Editore s.a.s.

 パリ・オリンピックでイタリアの女子バレーボールチームが3対0でアメリカを破り、イタリアバレーボール界初のオリンピック金メダルを勝ち取った。一方の男子バレーは3位決勝戦で0対3でアメリカに敗れ、メダルに手が届かなかった。
 さて、特筆すべきはイタリア対日本の準々決勝戦である。日本チームのキャプテンを務めたのはイタリア・セリエAで活躍中の石川祐希選手。今季イタリアのチームに所属していた高橋藍選手もチームの中心を担った。試合は、イタリア国民と日本国民の心を震わせる名勝負だった。2セット先行の日本の勝利がほとんど決まったかに見えたが、最後にイタリアに大逆転された。
 敗退した日本だったが、その高度なテクニックで世界を驚かせた。イタリア人はSNSに「こんなにすごい試合を観たのは初めてだ」「寿命が20年縮んだ」「心拍数が上がったので病院に行かないと」「イタリアが優勝して嬉しいけど、日本の技術は素晴らしかった」「マンマ・ミーア!イタリアは良くぞ逆転した!本当に日本は素晴らしかった!Complimenti!」「リベロの山本選手が隕石を宇宙に打ち返してくれるから、地球に隕石が落ちない」などと書き込んだ。あるフランス人観戦者はコメントを求められると被っていた帽子を取り、「ムッシュ・イシカワに脱帽」と言った。
 80年代、90年代にイタリアにバレーボールブームを巻き起こしたのは日本の漫画『アタッカーYOU!』だと言われている。“Mila e Shiro, due cuori nella pallavolo”というタイトルでそのアニメが放映された。日本バレーは今回、再びイタリア人を強く刺激したようである。